PROJECT REPORT

WEB, MARKETING, BRANDING
フジクレールワイナリー株式会社
”ワインのある暮らし”を届けるフジクレールワイナリーが複合的戦略ブランド「暮らしとワインのマルシェ」プロジェクト始動

プロジェクト概要

フジクレールワイナリー株式会社は山梨県勝沼でワインづくりを30余年行ってまいりました。「良いワインは、良い葡萄から」を合言葉に、信頼できる栽培家と契約生産者と共に歩んでまいりました。自社で保有する圃場では様々な葡萄品種の栽培や、良質な葡萄作りへのトライアルを続け、「日本の食卓に合う美味しいワイン」を追い求めてまいりました。

 

2020年。未曾有のコロナ禍に直面し、全国の飲食店が休業する中、ワインの販売も大きく落ち込みました。代表の澤村貫太社長は、危機に面した状況にありながらも、こういう時こそ本来の姿に立ち返ろうと、自分達は何者なのか?を問い直し、「ワイン」の製造メーカーから「ワインのある暮らし」の提案企業へ大きく舵を切る決意をいたしました。

 

ストラテジーデザインでは、フジクレールワイナリー様の事業戦略の立案・提案、目指す姿の言語化、ロゴ・HPデザインを行い、フジクレールワイナリーの社員・スタッフの皆様と共に「暮らしとワインのマルシェ」事業を立ち上げ、新規販路拡大をサポートしております。

課題ピックアップ

  • 日本ワインコンクール受賞多数のフジクレールワイナリーもコロナの影響を受け今後の方向性を再構築する必要があった
  • 既存販路ではなく、新たな顧客創出が課題であった
  • 勝沼にあるワイナリーは広い敷地とショップを有していたが、来店者は減少の一途を辿っていた

暮らしとワインのマルシェ誕生の背景

フジクレールワイナリー株式会社はワインブランド「フジクレール」を冠した様々なワインを展開しております。これまでは全国の酒販店・小売店に向けてワインを出荷しておりましたが、コロナ禍の影響を受け、出荷量が激減してしまいました。長引く影響を食い止める為、卸売中心の販売モデルから直販中心の販売モデルにシフトする方法を模索しておりました。

 

しかし、日本全国には400を超えるワイナリーがあり、今もなお増え続けている状況であること、さらに外国製の安価なワインが大量に国内流通に流れ込み、手間ひまのかかる日本ワインは一部を除き厳しい状況に追い込まれております。その状況下で、自社製品のみを扱かうショップまたはオンラインストアでは、顧客から見たときに同質的であり、圧倒的な差別化を生むことが難しいと感じておりました。

 

ワインは、ただそのワインが美味しいという話だけではなく、ワインを楽しむ時間、お食事、空間や場所、情景などを含めると飲み手にとって生活の一部に溶け込む飲み物です。であれば、ワインを楽しんでもらえるブランド創りをしようと考え、人が集まる楽しいワイナリーになれるよう「暮らしとワインのマルシェ」の展開へと発展いたしました。

プロジェクトの実施

  • 直営事業の新ブランド「暮らしとワインのマルシェ」の構築
  • ワイナリー内ショップスペースに「暮らしとワインのマルシェ」ショップをオープン
  • フジクレールワイナリーオンラインストアを暮らしとワインのマルシェサイトへ移行
  • 地域活性とワイナリー認知度向上のため、マルシェイベントを開催

三位一体のブランド創り(SHOP・イベント・ホームページ)

「毎日が楽しくなる丘の上のセレクトショップ」をテーマにワイナリー内のショップをリニューアルオープン。ワインに関する雑貨や食器だけではなく、オーガニック食材や日本全国から集めたこだわりの食品なども販売。今夜のワインが楽しみになる食品・雑貨を取り揃えております。

フジクレールワイナリー様のオンラインストアは「暮らしとワインのマルシェ」に全面移行。これまで同様ワインの販売はもちろんの事、ショップで販売している雑貨や食品なども扱ってまいります。

2022/6/11,12にフジクレールワイナリー敷地内にて71の出展者と3つのワイナリーが集まって、「暮らしとワインのマルシェ」イベントを実施いたしました。2日間で延べ2,800人を超えるお客様が集まり、大賑わいのイベントとなりました。

開始前には2つの入り口それぞれに約50mのお客様の列ができ、地域の皆様の関心の高さを感じることができました。

今後の展開について

2022年6月にSHOP、オンラインストア、マルシェイベントと3つの企画が同時オープンを迎えました。これからが本当の事業の始まりです。暮らしとワインのマルシェを通じて、ワイナリーとお客様の距離が近くなり、より一貫性のあるコミュニケーションが継続できると考えております。

 

引き続き、ワイナリーの社員・スタッフの皆様と共に課題について取り組んでまいります。

  • クライアント名:フジクレールワイナリー株式会社
  • プロデューサー:吉田光広(ストラテジーデザイン株式会社)
  •  PD:北川 聡(ストラテジーデザイン株式会社)
  • デザイン・制作:中山 麻美、森 陽史、村瀬さやか(ブルーフォグ・ソリューション株式会社)