“売れるLP”の方程式を公開

── デザインより先に決めるべき「6つの構成」**

「LPを作ったけれど、思ったほど売れない」
この相談は、業種を問わず非常に多く寄せられます。

 

デザインも綺麗。
写真もプロ品質。
商品も悪くない。

 

それでも売れない理由は明確です。
LPが“購買の流れ”として設計されていない からです。

 

売れるLPは、センスではなく構造で決まります。
今回は、私が実務で必ず使っている
「売れるLPの6つの構成」 を公開します。

■ なぜLPは「デザイン」から作ると失敗するのか

多くのLP制作は、いきなりデザインから始まります。

・かっこいいファーストビュー

・映える写真

・おしゃれな配色

 

しかしLPの役割は、
“理解 → 共感 → 納得 → 行動” をつくること

見た目が良くても、
この流れが設計されていなければ、人は動きません。

LPはアートではなく、設計図です。

■ “売れるLP”に共通する6つの構成

売れているLPには、必ず次の6要素が順番通りに並んでいます。


① ファーストビュー:1秒で価値が伝わるか

最初に見るのは、商品ではありません。
「自分に関係があるかどうか」 です。

ここで伝えるべきは3点だけ。

・誰のための商品か

・どんな悩みを解決するのか

・他と何が違うのか

情報は削るほど強くなります。


② 課題の言語化:顧客の“心の声”を代弁する

次に必要なのは、共感です。

・こんな悩みありませんか?

・実は多くの人が○○で困っています

このパートで重要なのは、
企業の言葉ではなく、顧客の言葉で書くこと

「そう、それそれ」
と思わせられた時点で、LPは半分成功です。


③ 解決策の提示:なぜこの商品なのか

ここで初めて商品を登場させます。

ただし、
「これが商品です」
と説明してはいけません。

正しくは、
「その悩みを、こうやって解決します」

商品の特徴は、
すべて“課題解決”に紐づけて語ります。


④ 信頼の裏付け:不安を消すパート

人が買わない理由の多くは、不安です。

・本当に効果ある?

・自分に合う?

・怪しくない?

ここで使うのが

・実績

・数字

・お客様の声

・メディア掲載

・制作背景

感情を冷静に戻すパート と考えると分かりやすいです。


⑤ 比較・優位性:選ぶ理由を明確にする

人は必ず比較します。

だからこそ、
比較される前提で設計する必要があります。

・他社との違い

・選ばれる理由

・あえてできないこと

このパートがあることで、
購入の迷いが一気に減ります。


⑥ 行動導線:迷わせず、背中を押す

最後は、行動です。

・何をすればいいか

・どれを選べばいいか

・今買う理由は何か

ここでは

・プランを絞る

・表現をシンプルにする

・安心材料を添える

ことが重要です。

■ SNS・広告からLPにつながらない理由

「広告は回っているのに、LPで離脱される」
この原因の多くは、世界観の分断 です。

・SNSでは共感

・広告では期待

・LPでは説明

この切り替えが急すぎると、人は冷めます。

■ SNS・広告・LPは“1つの物語”であるべき

売れる導線は、次のように設計されています。

・SNS:共感・興味

・広告:問題提起・期待

・LP:納得・決断

つまりLPは、
突然売る場所ではなく、物語の最終章

LP単体で考えるのではなく、
前後の文脈とセットで設計することが重要です。


 

■ “売れる文章”に共通する特徴

売れるLPの文章には、次の共通点があります。

・専門用語を使わない

・1文が短い

・感情 → 理由 →事実の順

・主語は常に「あなた」

上手い文章より、
理解しやすい文章 が売れます。


■ LPは「作って終わり」ではない

LPは完成品ではありません。
検証する前提の仮説 です。

・ファーストビューを変える

・キャッチコピーを変える

・順番を入れ替える

この改善を繰り返すことで、
LPは“売れる資産”に育っていきます。

■ まとめ:“売れるLP”は設計で決まる

売れるLPに必要なのは、
特別なデザインセンスではありません。

・顧客理解

・感情の流れ

・構造設計

 

この3つが揃えば、
LPは確実に成果を出します。

【次回予告】

次回は、
「ブランドコンセプトは“3行で十分”」 をテーマに、
複雑になりがちなブランド設計を、
誰でも使えるシンプルな言語化メソッドとして解説します。

北川 聡

ブランディング・事業戦略コンサルタント

Strategy-Design株式会社

大学卒業後、不動産投資会社にて事業分析と投資スキーム構築に携わる。その後、家業である和菓子店に戻り、オンライン通販会社を立ち上げ、ECを軸にした新しい販売モデルを構築。家業を継承後は、和洋菓子ブランド 「吉祥菓寮」 を創設し、事業規模を約20倍・国内9店舗へと成長させるブランドへ育て上げた。

事業売却後は、自身が培ってきたブランド構築・事業運営・組織づくりの経験をもとに、IT領域に強みを持つ吉田との出会いをきっかけに ストラテジーデザイン株式会社 に参画。以降、ブランディング・事業戦略・海外展開支援の分野で、
「日本から世界へ繋がるブランドをつくる」 をテーマに、企業や商品の発展に尽力している。