ブランド再定義

WEB, SNS, BRANDING
フジクレールワイナリー株式会社
「観光ワイナリーからの脱却」──圧倒的な没入体験を生むコーポレートサイト構築

プロジェクト概要

フジクレールワイナリーは60年の歴史を持つ老舗ワイナリーでありながら、「観光ワイナリー」の枠を超え、
“日本ワインの新しい価値基準を示すワイナリーへ進化する”
という明確なブランドビジョンを掲げていました。

その挑戦を支えるため、私たちは コーポレートサイトを単なる情報発信の場ではなく、
“ワイン・土壌・栽培・哲学が立体的に伝わる没入型のブランド体験”
として設計しました。

公開後、業界関係者・インポーター・飲食店・ワイン愛好家から高い評価を受け、国内外から問い合わせが急増。
新生フジクレールの価値を強烈に印象づけるプロジェクトとなりました

圧倒的な没入感 × 品質への哲学 × 多層ブランド設計

フジクレールの特徴は、単一ブランドではなく
「複数のブランド × 多様なワインシリーズ × 畑・醸造・栽培」
が複雑に存在していること。

一般的なワイナリーサイトでは消化しきれないこの“複雑な構造”を、
美しい世界観と一貫した導線で整理し、ひとつの物語として体験できるWebにすること
をテーマとしました。

● 独自の世界観を可視化する「没入型デザイン」

  • 火山性土壌・甲州の霧・明野の光など“土地の空気感”まで伝わるビジュアル

  • 余白を広く使い、エレガントかつ透明感のあるトーンを採用

  • ワイナリーの静謐さと品を感じさせる動きの少ないUI

● ブランド構造を再設計し、迷わず辿れる動線へ

  • “百千(Momochi)”“フジクレール”“クラノオト”“LADY beetle” など
    各ブランドの性格と役割 を美しく整理

  • 栽培・醸造・商品・ワイナリーツアーを階層化して構築

  • 読むほどブランドの深みに引き込まれるストーリー構成

● 海外展開を見据えた「多言語サイト」

  • English / 简体中文 / 繁體中文 を実装

  • 海外インポーターからの問い合わせが増加

コーポレートサイトの主な設計ポイント

1|ブランド世界観に引き込むトップページ

最初の1秒で、
“観光ワイナリーではなく、ブランドワイナリーである”
というメッセージが伝わるよう設計。

静かな緊張感を持った映像・写真を中心に配置し、
訪問者が“気持ちを整えて読み進めたくなる”体験に。


2|畑・栽培・火山性土壌を「資産」として伝える

ワインの本質は畑にある。
その信念を表現するため、

  • 産地ごとの土壌

  • 気候

  • 栽培哲学
    を整理し、写真と文章で“学びながら没入できる構成”へ。


3|複数ブランドをわかりやすく体系化

フジクレールの多層ブランドを
「価格帯」「哲学」「ターゲット」「味わい軸」などで構造化。

初めてサイトに来る人でも、
自分に合うワインへ直感的に辿れる
設計に。


4|ワイナリーツアー・醸造見学への導線を強化

魅力的なテキストと情緒的な写真で“体験価値”を伝え、
訪問予約・問い合わせにつながる導線を最適化。

公開後の反響

業界関係者やワイン専門誌編集者から
「日本ワインのワイナリーサイトで最も世界観が強い」
と高い評価

  • 海外インポーターからの打診が増加

  • ブランドストーリーを理解したうえでの訪問者・ファンが大幅に増加

  • 既存顧客から
    「つい隅々まで読んでしまう」「ワイナリーをより深く知れた」
    といった声が多数

サイト自体が“デジタルワイナリーツアー”の役割を果たす状態 を実現。

このプロジェクトが象徴するもの

フジクレールワイナリーは、
“観光ワイナリーではなく、文化を作るワイナリーへ”
という大きな進化を遂げようとしています。

その挑戦を支えるべく、
私たちはサイト全体を
「ブランドが持つ本質的な深さを、デジタルで体験できる装置」
として設計しました。

ただの情報サイトではなく、
ブランド価値そのものを体験できるコアコンテンツ
として成立させた点が、最大の成果です。

  • クライアント名:フジクレールワイナリー株式会社
  •  PD:北川聡、吉田光広